住宅ローン金利の選び方に”絶対これが正解だ!”というものはありません。大切なのはこれからの家計の支出(教育費など)の予想をして、金利の変化による返済額の変更に家計が対応できるかが重要です。
今回は、検討方法の事例を挙げてみますので、参考にしながら、シミュレーション画面を使いながら、自分にあった住宅ローンの金利タイプを選択しましょう。
金利タイプ | 毎月返済額 | 返済額が一定の期間 |
---|---|---|
変動金利 | 102,877円 | 当初5年間 |
3年固定金利 | 96,327円 | 当初3年間 |
5年固定金利 | 100,925円 | 当初5年間 |
10年固定金利 | 104,059円 | 当初10年間 |
全期間固定金利 | 118,829円 | 完済までの全期間 |
金利タイプ | 新しい適用金利 | 新しい返済額 | 毎月返済額の負担増 |
---|---|---|---|
変動金利 | 4.225% | 128,597円円 | 約2.5万円 |
3年固定金利 | 3.8% | 126,586円 | 約4.0万円 |
5年固定金利 | 4.1% | 128,361円 | 約2.8万円 |
10年固定金利 | 4.3% | 129,191円 | 約2.5万円 |
全期間固定金利 | 3.2&(変更なし) | 118,829円 | なし |
住宅ローン金利の選択方法のトレンド ~ 金利ミックス ~ 今年は変動金利や一定期間固定金利のメリットと全期間固定金利のメリットのそれぞれ生かすために、次の事例のように2つの金利タイプを組み合わせできる(通称:金利ミックス)住宅ローンを取扱う金融機関が目につきます。 〔事例1〕 変動金利+全期間固定金利の金利ミックス 借入金3000万円、返済期間35年、返済方法は元利均等返済、ボーナス返済とします。 適用金利と借入金利は次のように設定します。 変動金利を2.225%(全期間基準金利から0.7%優遇)、全期間固定金利を3.2%、借入金は変動金利で1500万円、全期間固定金利で1500万円とします。 変動金利+全期間固定金利の金利ミックスの効果 ・効果1 全期間固定金利より返済額を軽減できる 当初5年間の返済額は110,852円と全額を全期間固定金利で借りた場合より、返済額が毎月約8千円できます。 ・効果2 金利上昇のときの負担増を軽減できる 変動金利が5年間で合計2%上昇した場合の返済額は115,736円と返済額は約5千円の負担増となり、全額を変額金利だけよりも負担増を約2万円軽減できます。 〔事例2〕 10年固定金利+全期間固定金利の金利ミックス 借入金3000万円、返済期間35年、返済方法は元利均等返済、ボーナス返済とします。 適用金利と借入金額は次のように設定します。 このとき、10年固定2.3%、全期間固定金利を3.2%、借入金は10年固定で500万円、全期間固定金利で2500万円とします。 10年固定金利+全期間固定金利の金利ミックスの効果 ・効果 ライフプランに合わせて返済額を設定し、金利上昇リスクに対応できる 当初10年間の毎月返済額は140,330円、11年目以降の毎月返済額は102,985円となります。子供が中学生になるまで教育費の支出が少なく当初10年間は住宅ローンの返済を重点的に行うことが可能で、子供の教育費がかかる11年目以降は住宅ローンの返済負担を軽減したい場合に有効です。また、返済額は借入時に決定するので、金利が上昇しても変わりません。 |